元競泳選手で金メダリストの萩野公介さん(28)は、メンタルヘルスの不調で現役時代に休養しました。「最強のメンタル」を目指すのではなく、「自分自身でいること」を選んだといいます。10月10日は心の問題への理解を願う「世界メンタルヘルスデー」。萩野さんに話を聞きました。
萩野さんは、リオ五輪で金メダルを取った後の2019年、数カ月間休養した。「ご飯が食べられないとか、眠れないとか。不安な感情が押し寄せてくる状況だった」と話す。ただ、「心がしんどい」と人に言うのは難しかったという。
最終的にコーチに伝えて休養。「水泳ができなくなり、自分の価値が失われた」との思いもあったが、友人らの支えで、「水泳ができなくても自分には価値がある」と思えたという。
萩野さんは「人は幸せになるために生まれてきたと思っている。そういうふうに生きたいし、まわりの人にも幸せになってほしいと願っている」と話す。
10月10日は、世界精神保健連盟が1992年に制定した「世界メンタルヘルスデー」。精神疾患の当事者や家族らで作るNPO法人「シルバーリボンジャパン」(神奈川県)などが心の病への理解を願い、同日午後6時~翌日午前0時に東京タワーを銀色にライトアップする予定だ。(長富由希子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル